1月7日の日本経済新聞に衝撃のニュースが載っていました。
「奥様は初音ミク AI、どこまでも近く」
(日経電子版は登録しないと見れないので、「The Asahi Shimbun GLOBE」のリンクを貼っておきます)

ツイッター界隈では一時期話題になったらしく、お昼の番組「バイキング」でも取り上げられたとか。
全然知らなかったので一応調べてみました。
ヤマハが開発したバーチャルアイドルで、合成音声システムボーカロイドの初音ミクと結婚した男性のニュースです。
この男性、近藤顕彦さんは “俺の嫁召喚装置”といわれている「Gatebox(好きなキャラクターとの一緒に暮らせる世界を実現させるガジェット)」の中に”嫁”がいます。
このGatebox Lab内に開設された「次元渡航局」では、そのキャラクターとの婚姻届を受け付け、婚姻証明書を発行するそうです(現在は婚姻届の提出期間は終了)
そして近藤さんは去年の11月に40人が参列し約200万円をかけた結婚式を挙げました。
賛否両論ありそうな話題だなあ
世間には様々な趣味・嗜好を持つ人達がいて、だからこそ多様性に富んでいる。そしてそれは社会全体にとって価値のあることでしょう。
人間というのはどうあがいても「主体性の呪縛」からは逃れられません。
何が言いたいかと言うと、この「圧倒的な主体性」の前では自分以外の「主体性」など虚構でしかありません。
私がこのニュースですごいと思ったのは、近藤さんが積極的に、そして大っぴらにマスメディアやSNSに露出していることです。
「バイキング」で取り上げられた時は相当叩かれたようですね。
彼の持つ「初音ミク=嫁」に対する価値観は多数派の持つ価値観とは異なるため、奇異の目で見られます。
これが仮に私なら間違いなく誰にも知られたくありません。
さらに近藤さんの面白いところは、「非モテであることで生じる劣等感もなくなった」と、実は人間にもモテたかったのではないか、という発言をしていることですね^^
人類の夢”不老不死”が実現するのか
私が今回のニュースで感じたことは、人はどこまでバーチャルに向き合うことが出来るのかということです。
現状では、近藤さんの”嫁”は、「いってらっしゃい」や「おやすみなさい」などのルーティーンの会話しか出来ないそうで、もう少しちゃんとした会話も楽しみたいと話していました。
しかし、現代のAIの進歩の速度からすると、そう遠くないうちに実現するでしょう。
そしてインプットするデータ(近藤さんとの会話から得る嗜好や考え方)に基づき、”近藤さんだけの嫁”になっていくはずです。
そうすると実体が無いだけで、人間の妻と何ら変わらないでしょう。
世間には会話の無い夫婦はゴマンといるので、リアル夫婦よりも幸せになるかもしれませんね。
さらに飛躍すると、亡くなった人間のパーソナリティーを、生前からアマゾンエコーやグーグルホームが情報集積してAIが記憶・学習し、クラウド上にデータとして保存しておく。
そして亡くなった後にデータとAR(拡張現実)をリンクさせ、本人の映像を現実世界に投影すれば、永遠に生きられるのではないか?という感想をこのニュースから持ちました。
でも、自分が死んだ後にVRのAIが自分の代わりを果たして、残された家族があまり悲しまなかったりしたら、少し寂しいかも・・・。
今日は夕飯を食べる時にこの話題を出したらやっぱり盛り上がりました。
うめ吉が、いつか歳をとって私たち夫婦もいなくなった時に、私たち家族全員のパーソナリティーデータをVR(仮想現実)の中に構築して、今のこの食卓を再現する時が来るかもしれないと。
そしたら、

もしかしたら今がそうだったりして・・・
と言い出して訳わかんなくなりました。
でも、確かに歳をとって体力が衰え、あまり楽しみがなくなってきたりしたら、幸せだった子どもの頃のVRの世界に引きこもりそうな気がしますね・・。
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