分散することが投資のリスクを下げリターンを向上させる最良の方法だと唱えたのが「現代ポートフォリオ理論」を唱えたハリー・マーコウィッツで、後にノーベル経済学賞を受賞しました。
私もそれを信じ、米国株、日本株、海外ETF、J-REIT、FX、外国債券、MMF、不動産と、これまで様々な分野に分散投資を行ってきました。
そして最近手を出したいなあ、と思っていたのが太陽光発電投資です。
2012年に始まった再エネの全量買い取り制度を受け、すこーし調べた時期もありましたが、早々と断念。
何故かって?
我が沖縄県は年間日照時間が全国39位で、快晴率については47位。。
加えて台風がしょっちゅう来るから頑丈に作らないといけないし、破損の心配もあるしということであきらめました。
でもいいと思うんだよな、太陽光発電。
2017年に国連が発表した「世界人口予測2017年改定版」によれば、現在約76億人の世界人口は2100年には112億人に達すると予測されています。
1990年に約50億人だったのと比べると、110年で2倍になることになります。
現在14億人の中国を13億人のインドが2024年までに逆転。
さて、こうなってくると問題になるのが資源・環境の問題です。
環境問題として真っ先に思い浮かべるのがCO2による地球温暖化でしょう。
CO2が増え、地球の平均気温が1~2℃上がると言われても、あまりピンときませんが、極地の氷が溶け、太平洋の島々が水没していく映像は我々の心を揺さぶるし、北京やデリーなどの濃霧の中にいるような大気汚染は否応なく恐怖を喚起します。
ところで、私は日経新聞を読んでいるのですが、最近、ESG投資に関する記事がよく目につきます。
ESG投資とは、企業活動における環境(Environment)、社会問題(Society)、企業統治(Governance)を重視する投資手法で、2017年にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESG投資を本格開始したように、多くの国や企業でESG投資が行われるようになってきています。
先ほど書いたCO2については、その原因は主に石油や石炭などの化石燃料に由来していて、資源問題と環境問題は密接に関連しているため、エネルギー企業も変革しなければ株主の賛同が得られにくい状況になってきているというわけです。
電力の未来
2018年9月6日に北海道厚真町で発生した地震は、建物の倒壊や人身被害の他、苫東厚真発電所の停止、送電線故障に伴う水力発電所の停止が重なり、道内全域が停電し企業活動や市民生活に大きな影響を及ぼしました。
電気が無ければ断水するし、電化製品やインターネットも使えません。冬場なら暖房器具も使えません。
電気は我々の生活の中において、最も重要なインフラと言っても過言ではなく、電気なしの生活はもう考えられません。
電気を生む出す電力は、今のところ火力発電、原子力発電、水力発電、風力発電、地熱発電、太陽光発電が実用化しており、波力発電、潮流発電が実証的に行われています。
面白いところでは、宇宙空間に太陽光パネルを設置・発電し、その電力を地球上にマイクロ波やレーザーで送るという、夢のような研究も行われています。
電力については、冒頭も書いたように環境問題、ESG投資の流れを受け、今後は太陽光のような再生可能エネルギーにシフトしていくことが容易に想像できます。
一昔前まで電力変換効率や安定供給に問題がありましたが、今後の必要性に後押しされるように大きく技術革新が進むでしょう。
一方、今後増加する人口の約8割がアフリカ勢が占めると予測されており、これらの国々については化石燃料の需要はまだまだあるでしょう。
ロイヤル・ダッチ・シェルの取り組み
ロイヤル・ダッチ・シェルはヨーロッパ最大のエネルギーグループで、世界各地でアメリカのスタンダード・オイル(現在のエクソンモービル)との競争が激化したため、元々別の企業だったシェルとロイヤル・ダッチが提携し、現在の礎を築きました。
現在、グループ企業は145の国で活動しており、石油事業、ガス事業、石炭事業、化学事業、原子力発電事業、金属事業など様々な事業を行っています。
2000年に入ってからは太陽光発電 、風力発電、水素プロジェクトなどの新規分野にも積極的に投資をしていて、現状では石油とガスが発電の多くを占めていて、太陽光や風力の発電などの再生エネルギー量はごくわずかですが、今後はCO2の排出につながる石炭などを使わないカーボンフリーを目指すとしています。
そのため、CO2の排出量が多いオイルサンド権益を約72億ドルで売却する一方、2020年まで再生エネルギーに年間20億ドル投資するとしています。
ロイヤル・ダッチ・シェルはA株とB株に分かれており、B株は英国株として取り扱われますので、源泉徴収はありません。
ちなみに、オランダ株のA株は15%となっていますので、我々が購入する場合は必然的にB株(RDSB)となります。
現在60ドル弱でPER10.4、配当利回り6.2%となっており、エクソン・モービルと同様、かなり魅力的な水準です。
当然、株価は原油価格に大きく左右されます。
先週、OPECプラスが原油減産で合意しましたが、WTI価格は現在51.23ドルとまだ方向性ははっきりしていません。
やはり今後の投資については原油価格とその関連国の動きに注目したいと思います。
目指せ上位ランキング! よろしくお願いします。
にほんブログ村
コメント