トランプ大統領と議会とのチキンレースはトランプ大統領が白旗を上げ、25日に政府機関の一部閉鎖が終了。ただ、2月15日までの暫定期間となっていて、まだまだ予断を許しません。ただ、国境の壁建設についてはトランプ大統領の看板政策となっていて、二期目の再選に向けては簡単には引き下がれません。非常事態宣言による大統領権限を行使する可能性が高まってきました。
1月28日にはファーウェイの孟CFOが米国で起訴。イラン制裁決議違反とTモバイルから携帯電話試験用ロボット「Tappy(タッピー)」の技術情報を盗んだ容疑です。米司法省によると、この窃盗疑惑については、ファーウェイが社員に対し機密情報盗むよう奨励するという企業ぐるみの嫌疑がかけられており、実際に指示したとされるメールも押さえているとのことです。
1月30日のFOMCで、パウエルFRB議長が「利上げに忍耐強く対応する」と利上げを停止するともとれるハト派発言がありました。量的引き締めも早期に停止すると明言し、ダウ平均株価は前日比1.77%、434ドル高と株式市場に有利に働きました。
トランプ大統領は米中通商協議の期限である3月1日について「厳格に守る」と発言。合意に達しない場合は25%に関税を引き上げるとジャブを繰り出しました。また、習近平国家主席と会談し合意するまでは解決しないとしていますので、仮に米中首脳会談がセッティングされることになれば、合意の下地は整ったということになるでしょう。
今週のポートフォリオ
今週も大きな転換はなく、ゴルディロックス相場は継続。
私の今週のポートフォリオは次のとおりでした。
AT&T(T)とウエスト・パック・バンキング(WBK)以外の銘柄で上昇。
中でも特筆すべきは金鉱株。金価格の上昇を受け、ハーモニー・ゴールド・マイニング(HMY)とシバンエ・スティル・ウォーター(SBGL)が爆謄。先週終値と比較して、それぞれ14.6%、21.5%となり、やっとプラス圏内に突入。
さて、これからこの銘柄の処遇をどうするかです。爆謄があればもちろん爆損もあり得ますからね。もともと金鉱株はヘッジと投機の二つの側面を期待して購入していて、長期投資メンバーではありません。
買値を上回ったら売却しようかと思っていましたが、実際そうなると「もっと上がるんじゃ・・・」という欲豚がブヒブヒ鳴き出します。難しいところです。
金鉱株の前ではかすみますが、粉ミルクの件で暴落したジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)もしっかり回復してきたし、ジュニュイン・パーツ(GPC)も100ドル台に乗せてきました。P&G(PG)も100ドルの大台をうかがうところまで来ています。
何気にアルトリア・グループ(MO)が11.2%上昇と、あの暴落は何だったのかというところまで回復。買い増しするタイミングを完全に逸しました。まだまだ含み損があるのでもっと頑張って欲しいものです。
今週の大打撃は東京電力ホールディングスです。19年3月期の連結業績予想が下方修正されたこと受け、先週終値と比べて−11.7%と大幅に値下がりし、ポートフォリオのパフォーマンスを大幅に引き下げています。
ただ、東電は割安過ぎてどうせいつか上がると思っているので、買い増しのタイミングかもとも思っています。
FRBの動きが逆に心配だ
今週の動きで大きかったのがパウエルFRB議長のハト派発言です。
利上げ停止を示唆したとして株式市場は上昇しました。
ただ、このことについては手放しで喜べません。
なぜなら、2019年には少なくとも2回の利上げが予想されていたのに、それを中止せざるを得ないくらい世界の経済情勢が不透明だということに他ならないからです。
個人的には米中通商協議は軟着陸すると思っていますが、もしかしたらパウエル議長はそう思っていない、そう思うだけの根拠を持っているかもしれない。
ブレグジットについても離脱期限を延長するかどうか不透明さを増しており、もしかしたらハードブレグジットになる可能性もあります。
米中貿易戦争のあおりをうけ、アップルのみならずキャタピラー、エヌビディアといった銘柄も業績予想を下回っており、アリババの米国での雇用の取りやめ、世界的なファーウェイ外しなど、企業によってはファンダメンタルが悪化しています。
なので、ノー天気に「利上げが無くてラッキー」とは素直に喜べません。
取るべきところは取りながらも、引き続き、市場の動きを注視する必要があります。
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