2月14日、英議会は、政府がまとめたEU離脱協定案の修正を求める方針に対する採決を行いましたが、反対多数で否決されました。欧州に関してはドイツの景気減速、イタリアの副首相がフランスの「黄色いベスト運動」の支持を表明し、フランスがイタリアから大使を召還するなどケンカが勃発。
2月12日、トランプ大統領は、米中通商協議について、合意が近いとみなされれば3月1日の交渉期限を若干延長することはできるとの見解を示しました。15日には、北京で行っていた閣僚級貿易協議を終え、来週ワシントンで再開するとしました。これにより、15日の米国市場は上昇。ダウ工業平均株価は前日比+443.86ドルと大幅高。
15日、トランプ大統領は政府機関の再閉鎖回避に向けた予算案に署名しましたが、これには壁建設予算の57億ドルが含まれていませんでした。そのため、同日、国家非常事態を宣言。最大80億ドルの費用が捻出できると試算されています。しかし民主党が提訴する方針で、共和党内でも見解が分かれています。
今週のポートフォリオ
私の今週のポートフォリオは次のとおりでした。
先週末から+2,893ドルとなりました。
上昇した銘柄が多数でした。特に大きかったのがフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)とジェニュイン・パーツ(GPC)。PMはさすがというか、あの暴落を完全に取り戻しています。しかしアルトリア・グループは冴えず足踏み状態。GPCはここ1~2年のレンジを抜け、上昇基調に入りました。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も同じくしっかり戻してきました。やはり手堅いですね。今後、JNJはネガティブニュースが出た際は仕込みどころかもしれません。
更に偉いのがプロクター・アンド・ギャンブル(PG)。完全に上昇基調。このまま100ドルを超える日もそう遠くないかもです。
さて今週の金鉱株ですが、やはり反落。まあこんなもんでしょう。
ETFもおおむね上昇。ただ、私の主力であるVWOが中国の景気減速に引っ張られて冴えません。42ドルになったら売却すると言っているのにいまだに足踏み状態。TMFについても売却目標の20ドルには達しませんでした。ETFトータルでは上昇していますが、この2銘柄が減速しているため、素直には喜べない状況です。
日本株については先週末から+106,750円。ほとんどの銘柄が上昇。日本たばこ産業とSUBARUがそれなりに上げました。まあこれまでが大きく下げていたので特に感想はありません。
混乱の欧州が今後どうなるのか
来週、再来週と、米中通商協議に関する動きが活発化しそうですので要注目です。基本的にトランプ大統領も習近平国家主席も合意したがっていますので、どうお互いのメンツを守りながら合意までもっていくかですね。
国境の壁建設に伴うアメリカ政治の混乱は、議会予算的には落ち着きましたので、政府機関閉鎖の恐れはなくなりました。国家非常事態宣言に対し民主党はトランプ大統領を提訴する姿勢を見せていますが、仮に裁判になったとしても、トランプ大統領は民主党との対決姿勢を支持者にアピールすることができますので、裁判は逆に彼のパフォーマンスに貢献することになるかもしれません。
一方、欧州は優等生のドイツの経済が減速してきています。イタリアのポピュリスト政権が制御不能になっていて、フランスにケンカを売り始めてきています。ドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領のリーダーシップも今は期待できません。そこにブレグジット問題が同時並行していますので、今後、欧州経済は益々混乱していくでしょう。
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