失われた利息はどこに行った?

投資全般
DasWortgewand / Pixabay

「愚か者に課せられた税金」とも言われる宝くじ。

年末ジャンボ宝くじは1等が7億円、前後賞が1億5千万円なので、連番で買って当たれば10億円となります。

しかしその確率たるや、1等がなんと2千万分の1。

1枚300円なので、60億円分買って初めて7億円が当たる計算です。

こんな簡単な算数ができない人たちが列まで作って買うのを見ていると、ファイナンシャルリテラシーって大事だなあとつくづく思います。

まあ、このブログを見る方々は百も承知だとは思いますが。

 

ん、こんなことを言いたかったわけではありません。

私はこれまで宝くじを買ったことはありませんが、でも「もし当たったらどうする?」ということは、誰でも夢想したことがあるでしょう。

昔だと、「銀行に預けて利息生活する!」という選択肢が多数だったと思います。

1990年頃の郵便局の定額貯金の金利は8%もあったので、仮に10億預けたら何もせずとも8千万円もらえるので、これで人生上がりですね。

 

しかし、ご存知の通り、現在の普通預金の金利のほとんどが0.001%。

ゆうちょ銀行の3年定期貯金が0.01%。

10億預けたら年10万円。

じゃあ金融機関がもうかっているかというと、一番ダメージを食らっているのが低金利に喘いでいる金融機関その人なのです。

 

私たちの利息の行方

この私たちが受け取るはずだった金利の差額は一体どこに消えていっているんだろう?

そもそも今の状態が正常だった?

しかし、世界の預金金利の状況を見てみると、現在の日本が普通じゃないことは一見で分かります。

昔、日銀が民間銀行へ貸し付けを行うとき、適用される基準金利を変動させる「公定歩合」により金融政策を行っていた、景気のコントロールを図っていたのです。

現在のように限りなく「0」に張り付いているのは、はっきり言って超異常事態です。

 

じゃあ、低金利で恩恵を受ける人々は誰だ?

それは、銀行に預けてても何も生まないから、その資金が投資(株や国債など)に回される。

その資金を低利で調達できる企業や、借入で不動産を買う人々(持ち家を建てたり)

この方が正解っぽいですね。

 

しかし、それは巡り巡って、企業からのトリクルダウン(富裕層や大企業を豊かにすると、富が国民全体にしたたり落ち、経済が成長するという仮説)により、間接的に国民が豊かになっているという説もありますが、一方、企業の内部留保(使わないでため込む)が過去最大になったとの報道もありました。

一体どっちが正解なんだろうね?

私は体感的にはイマイチ感じていません。

タクシー運転手とかだと敏感に感じるかもしれませんが。

トリクルダウンが上手く全体に回る仕組みまで、政府は考える必要があるでしょう。

 

ただ、低金利の間接的な作用により最も恩恵を受けるはずだったのが、一説には1000兆円を超えると言われる借金を保有する日本。

量的金融緩和でお金を刷りまくり、インフレになると借金の価値が相対的に下がるはずでした。

一向にインフレが進まず、その思惑は外れていることでしょう。

 

日銀は、最近荒れている市場への対応や、それが引き起こすリセッションの対策としてはこれ以上金利を下げるという「武器」を失っているので、量的金融緩和を継続するしかありません。

ETF買いもしばらくは続く、更に拡大することもあるでしょうね。

金利の上げ下げで景気をコントロールする米国市場と違い、打つ手が限られている分、日本市場はアメリカ以上に厳しい状況が続きそうです。

 

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