アルトリア・グループ(MO)の下落がやめられないとまらない。
きっかけはアメリカ食品医薬品局(FDA)が電子タバコの規制を表明したことです。
アルトリアは電子タバコ最大手のジュール・ラブズの株式35%を380億ドル(約4兆600億円)で取得することで合意しています。
ちなみに電子タバコはマンゴーやキュウリ(!)などの様々なフレーバーが添加できる商品で、若者を中心に支持を得ていました。
昨年には同じくFDAがメンソール規制を打ち出したことを受け、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)を筆頭にタバコ関連銘柄が激下がりしました。
これらの報道と連動するように、モルガン・スタンレーがアルトリアの投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に引き下げ、目標株価を54ドルから45ドルに下方修正しました。
この悪材料の渦の中、ガンガン売られているようです。
また最近ではESG投資という「環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なう投資」の概念が広がりつつあり、タバコ関連銘柄なんかはその筆頭にあげられます(その他にはCO2を排出する石油・石炭関連企業とかギャンブル産業とかです)
そのため、タバコ産業には投資しないと表明している機関投資家もいます。
地合いが悪すぎるよね・・・
これからのタバコ産業への投資はどうするか
さて、今後、アルトリアやフィリップ・モリスはどうなっていくのでしょうか。
そこで心の拠り所になるのが、長期投資家のバイブル、ジェレミー・シーゲル教授著書“株式投資の未来”です。
株式投資の未来の中では、最も株主に恩恵をもたらしたのがアルトリア・グループとフィリップ・モリス・インターナショナルに分裂する前の“フィリップ・モリス”です。
フィリップ・モリスは巨額の訴訟を抱える中、投資家に見向きもされず割安に放置されていたました。
私も米国株投資を始めた時、いろいろなブロガーがタバコ銘柄をポートフォリオに加えているのを見て、

今のご時世、タバコなんて斜陽産業だろう
と率直に思いました(その直感に従ってあの時買わなければよかったという反省の気持ちもありますけど^^:)
さすがに今回はダメだろう、といういくつもの難局を乗り越え、今に至る訳です。
しかも、アルトリアは毎年約8%の増配率を達成していて、2018年は驚異の20%超え。
電子タバコが禁止されようと、メンソールが規制されようと、少ない投資で大きく稼ぐというスタイルは基本的には変わりません。
また、タバコからは安定した税金が得られ、アメリカ州政府にとっても“金の成る木”ですので、ご時世には逆らえないかもしれませんが、首を絞めるところまではいかないでしょう。
さらに、アルトリアはカナダ4位の大麻業者、クロノスの新株1億4620万株、45%の株式を取得し、大麻産業にも参入することになっていて、こちらも有望視されています。
アルトリアの株価は現在44.7ドル、配当利回り7.15%と、とうとう7%を超えてきました。
私もアルトリア株を395株を所有していますので、この暴落は大打撃ではありますが、タイミングを見計らって買い増ししていきたいと思います。
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